短い動画に説明の声を入れたら、音を出せない場面でも伝わる字幕を添えてみませんか。Clipchampの自動字幕は、話し声から文字の下書きを作れます。個人用アカウントで日本語の動画を使い、誤字・読みやすさ・書き出した結果まで確かめる手順を紹介します。
この記事で分かること
- 個人用Clipchampで自動字幕を作る準備と無料の範囲
- 短い練習文を使って数字・否定・表示を確かめる方法
- 編集画面と完成動画を分け、字幕入りで保存できたか確認する手順
自動字幕でできることと、先に用意するもの
この記事では、パソコンの個人用Clipchampで、録音済みの日本語の声に字幕を付けます。AIが担当するのは音声の認識と文字の下書きです。誤字の修正、文字の見た目の調整、書き出しは、自分で行う編集操作です。
パソコンと個人用Microsoftアカウントで始める
ブラウザーはMicrosoft EdgeまたはGoogle Chromeを使います。個人用Microsoftアカウントでサインインし、新しい動画の編集を始めます。職場・学校用はライセンスや管理者の設定が関わる別の環境なので、この手順では個人用を選んでください。
Microsoftのアカウント案内には、対応する入口と保存の違いが説明されています。OneDriveを使うプロジェクトでは、同じアカウントでOneDriveも利用できる状態にします。設定や再有効化を求められた場合は、その案内を済ませてから動画を開きましょう。
無料で試す範囲を決めておく
Clipchamp公式の自動キャプション解説では、無料ユーザーも利用でき、日本語の文字起こしに対応すると案内しています。まず自分で撮った短い動画だけで試せば、追加の素材や装飾を選ぶ作業も減らせます。無料で書き出す解像度は、後述する1080pまでを目安にします。
字幕を作るには、話し声を含む動画または音声が必要です。無言で撮った紅葉の映像から、見どころの説明文が自動で生まれる機能ではありません。また、この機能の文字起こしは一つの動画につき一言語です。最初の練習は、日本語だけを一人で話した動画にしましょう。
Microsoftの自動キャプションの案内によると、字幕生成にはAzureのサービスで音声を処理します。端末内だけで完結する処理とは分けて考え、練習には公開しても困らない自分の声を使います。元の動画は、編集用プロジェクトとは別に残しておいてください。
短い日本語動画をタイムラインに置く
最初から長い旅行動画を仕上げようとせず、内容を覚えられる短さで試します。ここでは、秋の工作紹介を想定した練習文を用意しました。以下は読者が試すための例であり、実際の認識結果や精度を示すものではありません。
数字と否定を含む練習文を読む
無地の紙や自作の工作を映しながら、次の文を普段の速さで読んでみてください。顔を映す必要はありません。途中で言い間違えたら、まず音声側を撮り直すと答え合わせが簡単です。
秋のカードを二枚作りました。
一枚目は赤い葉、二枚目は黄色い葉です。
のりは使いません。紙を折って仕上げます。
確認したい内容は「二枚」「赤い葉と黄色い葉」「のりは使いません」の三つです。「二枚」が「2枚」になるような表記差と、枚数や否定の意味が変わる誤りは分けましょう。すべてを一字一句そろえる前に、伝える内容が合っているかを確かめます。
取り込みと、編集対象への追加を分ける
- メディアのインポート:編集画面でこのボタンを選び、用意した動画を取り込む。
- タイムラインへ追加:取り込んだ動画を、画面下部の時間に沿って素材を並べる場所へドラッグする。
- 声を再生して確認:冒頭から最後まで再生し、日本語の声が聞こえることを確かめる。
素材一覧に動画が見えていても、タイムラインに置く前では編集の準備が完了していません。プレビューに映像が出て、再生すると声も聞こえる状態を目印にします。撮影した元ファイルと、取り込んだ動画が同じ内容かも、この段階で確認できます。
自動字幕を生成し、声と照合する
準備ができたら、キャプションの機能を開きます。公式の個人用チュートリアルでは、動画プレビューのキャプションアイコン、または[キャプション]タブが入口です。画面の表記が違う場合は、職場用の手順と混ぜず、利用中の版を確認してください。
- キャプションを開く:プレビューのアイコンかプロパティパネルのタブを選ぶ。
- 言語を日本語にする:動画で話している言語を指定し、フィルターの設定も確認する。
- 文字起こしを開始:[メディアのトランスクリプトを作成する]を選び、処理を待つ。
- 全文を聞き直す:生成された文字と、プレビュー上の字幕を声に合わせて確かめる。
トランスクリプトは、話した内容を文字にしたものです。生成を待つ時間は、通信や動画の長さで変わります。本文に文字が並んだ時点をゴールにせず、実際の声を根拠にして字幕を直しましょう。
誤認識は、原稿ではなく実際の発言に戻って直す
公式チュートリアルでは、トランスクリプト内の対象の単語をダブルクリックして修正する方法が示されています。練習で「のりは使います」と出たと仮定すると、否定が落ちて意味が逆です。その部分の声をもう一度聞き、「使いません」と話していることを確認してから直します。
もし録音自体で「使います」と言っていたなら、AIの誤りとは限りません。字幕だけを原稿に合わせても、声との食い違いが残ります。この場合は撮り直してから字幕を作る方が、短い練習では整理しやすいでしょう。

字幕を「読める状態」に整える
内容が合っていても、文字が小さかったり主役と重なったりすると読みづらくなります。次に、言葉・タイミング・見え方を分けて確認します。以下はこの練習のための編集チェックであり、自動機能の精度を測定した結果ではありません。
| 確認すること | 練習で見る箇所 | 直した後の目印 |
|---|---|---|
| 言葉 | 二枚、葉の色、使いません | 声と意味が一致する |
| タイミング | 三つの文の切り替わり | 違う文が長く残らない |
| 見え方 | カードと字幕の位置 | 文字と主役が読める |
プレビューの字幕を選ぶと、文字の大きさ・配置・色などを調整できます。最初は一項目だけ変えて、同じ箇所を再生し直しましょう。大きくした結果、二行になってカードを隠すなら、サイズだけで解決しようとせず配置も見直します。
白い紙の上では白い文字が埋もれる、といった背景との組み合わせも確認します。止めた画面では読めても、再生中に読む余裕がない場合があります。そのときは飾りを増やすより、短い文で撮り直す、話す間を少し取るなど、素材側の見直しも選択肢です。
音ありと音なしで一回ずつ
音ありでは声と字幕の一致を、音なしでは字幕だけで内容を追えるかを確かめます。練習文なら「何枚か」「葉は何色か」「のりを使うか」の三問に答えられることを目印にできます。
編集の保存と、字幕入り動画の書き出しは別
プロジェクトは編集を続けるためのデータです。完成した動画ファイルとして見直すには、エクスポートを行います。字幕を直しただけで以前書き出した動画まで更新されるとは考えず、修正後のファイルを改めて保存してください。
Microsoftの書き出し解像度の案内では、1080pが無料の最大解像度です。[エクスポート]から解像度を選び、処理が終わったらパソコンへ保存します。画面に表示された保存先を確認し、「秋カード_字幕確認用」のように内容が分かる名前を付けると見つけやすくなります。
保存した動画を編集画面の外で開き、冒頭・中盤・末尾を再生します。字幕が表示され、修正した否定の文が反映されていれば、編集と書き出しがつながったことを確認できます。最後に音を消して、三問への答えが変わらないか見直しましょう。
字幕だけのSRTとはどう違う?
Clipchampには、字幕をSRTファイルとしてダウンロードする方法もあります。これは字幕の文字や時刻を扱う別ファイルで、完成動画そのものとは違います。今回は動画内に字幕を表示した状態で書き出し、再生だけで確認できる形を目指します。
外部サービスへ字幕ファイルを渡したいときはSRTが選択肢になりますが、読み込み方法は渡し先で異なります。初回は二つを同時に試さず、動画に字幕が見えるところまで終えてから、必要に応じて使い分けると迷いにくくなります。
字幕が出ない・保存できないときの確認順
つまずいたら、生成前・生成後・書き出し後のどこで止まっているかを分けます。同じ操作を何度も繰り返す前に、直前の段階で声や文字が存在しているかを確かめましょう。
- 文字が生成されない:タイムラインの動画に話し声があるか、言語が合っているかを確認。短い別の練習動画でも試し、素材固有の問題かを切り分ける。
- 文字はあるのに映像に出ない:キャプションの非表示設定を確認。文字データを残した非表示と、自動キャプションをオフにして削除する操作を混同しない。
- 保存した動画だけ古い字幕:開いたファイル名と保存先を確認。編集後に再度書き出したファイルを開き、直した文を再生する。
生成が進まない場合は、公式ヘルプに再読み込みなどの対処もあります。ただし編集内容の保存を待ち、元動画を残してから試します。サインインやOneDriveの設定で止まる問題は、音声認識の失敗とは別です。最初に紹介したアカウント案内へ戻り、利用中のアカウントを確認してください。
記事内の画像はAI生成のイメージで、Clipchampの実画面や動作検証の記録ではありません。操作案内と利用条件は2026年10月14日に公式資料で確認しています。
まずは練習文を読んだ一本で、字幕の「二枚」と「使いません」を確認してみてください。生成できたかに加えて、保存した動画でも意味が伝わるかまで見ると、次の動画にも使える確認の手順になります。



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